2019.11.06
LEATHER
SLOW FACTORY
『スロウ』のプロダクトを支えているのは、SLOW南堀江店の2階の工房に常駐する熟練職人たち。タンナーから届いたレザーを革包丁で手裁ちしたり、専用ミシンで縫い上げたり、寸分の狂いもなくサンプルが作られています。
今回は大阪のフラッグシップ・南堀江店アトリエにフォーカスしたコラムをお届けします。
ここ南堀江店ではお買い物中に、2階からミシンをかける音が聞こえたり、実際に作業風景をご覧いただけます。職人のものづくりの空気を間近で感じることができ生産の背景をしっかり見せられることもスロウの大事なポリシーです。
革の選定と裁断
革製品づくりを始める前に、まず多くの牛革の中から製品に使用する高品質な革を慎重に選定します。ここでは、牛革に刻まれるシボや個体差を仕分けしその後、製品の各パーツをカタチ通りに形成するため、型を用いて裁断を行います。
革漉き
パーツとなる革を裁断したあとは、部位によって異なる原皮の厚みを適正な厚みとなるよう、革漉き(かわすき)を行います。「革を漉く」ことによって、製品の軽量化や加工がしやすくなり縫製がとても綺麗に仕上がります。
縫製
パーツの組み立てが完了すると、いよいよ縫製に入ります。製品の構成、パーツの数だけ、縫製の難易度も上がります。最も技術を必要とされる「縫製」では、工場の中でも高い技術力のある熟練の職人が担当し、こだわりを持って製品にしていきます。
コバ磨き
革をカットした断面(切り目)のことをコバ面と言います。
鞄や小物の仕様によっては「切り目仕立て」といって、このコバを隠さず、むしろ活かしてデザインすることがよくあります。ただし、コバをそのままにしておくと繊維ほつれたり、割れたり、黒ずんだりしてしまい、鞄や小物の美観を損なうことに。そこで、コバを保護しながら美しく見せる加工が必要となります。その代表的なものが「コバ塗り」です。
まず大切なのが下処理。コバには微妙な凹凸や貼り合わせの段差があるので、初めにこれらを丁寧に磨いて滑らかに整えます。次に、コバ液という専用の塗料や透明な仕上げ液を塗り、よく乾燥させて、コバを固めながら美しく仕上げます。このコバ液の塗り込みが少しでもずれると全てが台なしになるので、職人にとっては気の抜けない作業ともいえます。
そして製品へ
作業工程の殆どを人の手で手間暇かけて行います。時間をかける分、美しく自然な仕上がりとなり、物の完成度がグッと上がります。
saddle pull up -short wallet-
品番:SO680H
¥30,000円(外税)
「移り変わりの激しい時代に、自分たちの持ちたくなるものを創作し追求していく」というブランド設立時からのコンセプトを今でも大切に続けています
是非店頭で職人達の至極の逸品をご覧ください。